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講習会は、緊張せずに質問もでき、エイトノット、プルージック等々わかりやすく学ぶことができました。経験者が多いので誰にでも聞けた事が最高でした。後は自分の記憶力と実践力次第だと思います。(Mi.I記)

第一例会『ロープワーク』に参加させて頂きました。ロープに触れるのも初めて状態で、どうなる事かと思っていましたが… 丁寧に教えて頂きながらロープに触れてみると、とってもとっても興味深い。お教えくださった方々「ありがとうございました。」素敵なカルチャーショックを味わう事が出来ました。(Ma.I記)

今回の例会の「ロープワーク」は、とても期待しておりました。4月に入会させて頂いたばかりですが、526日のクリーンハイクで当会の雰囲気(自由気ままで、各自マイペース)は良くわかりました。でも、技術的な事は初めてだったので、どの様な練習をするのか?興味深々でした。
 前回の例会では、「ロープワーク 講師:未定」だけの情報だったのですが、全会員を対象にするのだから、練習の内容は「一般登山道での危険箇所の通過方法」だと思い込んでました。いつも登山に行く時の様に、テープスリングを体に巻きシートベントで結び、カラビナ3個・ロープスリング・テープスリング・補助ロープ(6mm×20m)を持参した。
 講師は、Aさんで、配布された資料は「沢登りのロープの結びとその操作」で、第一声は「ハーネスを持ってきた人はいますか」で、少し戸惑う。事前に、内容・持参品を確認しておけば良かった、『必要なら連絡が来るだろう』という受け身の思い込みは通用しなかった。
 登山のロープワークは、命がけだ。そのロープに自分の命を預け、握ったロープの先には仲間の命がぶら下がっているのだから、最も大切なのは、その『覚悟』だろう。死んでも後悔しない覚悟では無い、絶対に死なない覚悟である。どんな登山も、その為に多くの装備と研究と訓練を積み重ねるのだから(チョッと格好つけすぎ?)。
 講師から、ロープの結び方は、多くを覚えようとして不完全なより、最低限の結び方をしっかり覚える様に指導される。エイトノット(8の字結び)、プルージック(巻き結び)、クローブヒッチ(インクノット、とっくり結び)は最低限、しっかり覚える様に指導される。でも、クローブヒッチは、結び目の位置を簡単にずらせるが、手間をかけても良ければエイトノットでもOKと説明される。だから、結局のところ、『エイトノットとプルージックは最低限しっかり覚える様に』という事だった。
 結び方の次は、使い方だった。最初は登りの場面を想定して、メインロープ(今回は直径9mm)に、ロープスリングをプルージックで結び登山者の体につなぐ(カラビナでハーネスに接続)。プルージックの結び目をずらしながら登れば、途中で滑落しても、プルージックでブレーキがかかり止まる仕組みだ。最初はメインロープを横に張って練習したのだが、『登りの途中で落ちたら・・・』のイメージがしやすい様に、和室の梁にメインロープの一端を結んで実践した。滑落したつもりで、全体重をかけた時にプルージックの結び目を、手で握っていたので、グランドフォール。おかげで、和室の梁は壊れずにすんだ。
 プルージックは、登山者の移動に合わせ、結び目をずらす事が出来、滑落した時はブレークがききメインロープにぶら下がるだけで、谷底まで落ちる事は無い(怪我をしない保証は無いが)。
 しかし、この便利なプルージック結びには、注意が必要だ。
 @必ずブレーキがきくとは限らない。直径9mmのメインロープに対し、直径6mmのスリングでブレーキが効かない事も  あった。スリングのロープが、細く・柔らかい(腰が無い)方がブレーキがききやすい。池袋の好日山荘では『プルージッ  クロープ』として売っていたが高いので買う気にならない。私は、あちこちの店で買った6mmロープのうち、ブレーキ  のかかりやすいのをプルージック用に使っている。実際に使う時は、セットした後に必ず引っ張ってブレーキがきくこと  を確認する。
 Aプルージックの結び目を握っていると、ブレーキが効かない。「危ない」と思った瞬間は、無意識に体に力が入る。手の  中にロープがあれば、反射的に握るだろう。プルージックをずらしながら登っているのだから、プルージックの結び目を  握ったまま、下まで落ちる事はありそうだ、手が熱くて途中で離すだろうか?スピードが出ていたらスリングは溶けない  か?・・・気休めかもしれないが、メインロープの末端は何かに結んでおくか、せめて結び目だけでも作っておこう。
 B全体重を預けるほど強い力がかかると、プルージックの結び目はずらせなくなる場合が多い。ぶら下がった所で立てる場  合は問題無いが、全く足がかりの無い崖、踏ん張りの効かない土手、極端な場合は空中懸垂の状態で完全にぶら下がった  時に、谷底まで落ちなくて良かったが、この先どうするか準備しておく必要がある。準備とは、単なる『心構え』では無  い、『必要な道具を持ち歩き、練習をしておく』という事だ。『自己責任』という言葉をよく聞くが、登山での自己責任  とは、下山後に「〜さんのせいだ」と言えないという意味だけでは無い。登山中にピンチに陥った時、その場には自分し  かいないかもしれない。繰り返すが、メインロープにプルージックで空中懸垂の様にぶら下がった時、『練習しておけば  良かった』と思うだろう。直径8mmの補助ロープを4mほど買えば、公園の鉄棒でも練習は出来る。でも、必ず足の届  くところでやってね、公園で本当に遭難するかもしれないから。
 次は、カラビナを使ってのトラバースの練習だった。崖に、ほぼ水平にメインロープを張ってもらったとする。メインロープの両端は固定され、中間も何ヶ所か樹木にスリングとカラビナで支持されている(以下、中間支点を記す)。という設定で、先頭でも最後尾でも無い登山者の練習だ。登山者各自のハーネスにカラビナ2個をつけておく。ほぼ水平に張ってもらったメインロープに、ハーネスに付けたカラビナをかけ、トラバースを開始。この練習は中間支点の通過の手順が課題だ。中間支点の手前まで来たら、中間支点の向こう側(これから進む側)のメインロープに、もう一つのカラビナをかけてから、中間支点の手前側(今まで歩いてきた側)のカラビナをメインロープから外す。こうすれば、必ずどちらかのカラビナで、登山者はメインロープにつながっているから、滑落しても谷底まで落ちる事は無い(しつこいが、怪我をしない保証は無い)。この手順を、中間支点ごとにくりかえし、終点まで行く。
 この練習中に、二つの議論が起きる。一つ目の議論は、参加者全員が覚えているだろう。『中間支点を外してしまえば良い』という意見だ、そうすれば確かに、一つだけのカラビナでスムーズにトラバース出来る。中間支点を外してはダメという主張は、『登山者(先頭でも最後尾でも無い)がトラバース中に滑落したら、ロープが大きくたわみ、大きく滑落する。谷底まで落ちる事は無いが危険だ。』しかし、『2〜3mずり落ちても、どうという事は無い』と反論する。
 この議論は、とても興味深いので、結論を急いでほしく無い。登山者のロープワークは命がけだ、講師が言った事をうのみにするのでは意味が無い。自己責任だから、自分で納得してから実践したい。・・・だれか、実験してくれれば、一番わかりやすいのだが。 
 もう一つの議論は、私と、その周囲数人だけの小声でのものだった。『登山者のハーネスに付けた2個のカラビナは、2個ともメインロープにかけるべきか?、どちらか1個がかかっていれば良いのか?』私の意見は後者だ、時間がかからないからだ。「本当はロープを張った方が良いのだが、時間がかかるからやめておこう」となってほしく無いからだ。

 だから、私は一般登山道を歩く場合(沢登りや、岩登りで無い)でも、登山開始時からテープスリングを体に巻きシートベントで結んでおく。カラビナ・スリングはすぐ手の届くようにリックザックの肩ベルトにかけておく。補助ロープ(6mm×20m)を、リックザックの上蓋の裏に付け、いざという時は後ろの人に手を突っ込んで取ってもらえる様にしている。いざという時は、そこはリックザックを下ろせない様な不安定な場所かも知れない。「全部リックザックの奥にある」では困るからだ。
 今日は練習しなかったが、同様の状況で、各自カラビナ1個で、中間支点にカラビナ2個、とする方法もある。手順は、登山者と中間支点が入れ替わっただけだ。登山者(先頭でも最後尾でも無い)より中間支点が少ない場合は、カラビナの節約になる。さらに、この方法だと登山者はメインロープにプルージックでスリングを結ぶ事も出来る。登り気味・下り気味のトラバースでは有効だろう。最初に練習した「登り・下り」と「トラバース」を合わせたタイプだ。 
 今日の練習は、先頭でも最後尾でも無い登山者のもので、だれかしっかりした人が、先頭と最後尾をやってくれるという前提だ。でも、いつまでも他人を頼って金魚のフンの様な登山をしたくは無いので、先頭や最後尾の練習もしたい。これは一人では出来ないので、付き合ってくれる人がいるとうれしいです。・・・でも、その前に沢だ、水浴びのシーズンは短いぞ(ロープワーク訓練は寒くなったらやりましょう)
 最後まで読んで頂いてありがとうございました。  (Su.K記)

今回の例会は、Sさんはじめ皆様の指導のもと、主に沢登りに使うロープの結び方を勉強させて頂きました。慣れた方が多く、ほとんどマン・トゥー・マンで教えて頂き、大変勉強になりました。ありがとうございました。
 ロープの結び方を教えて頂きましたが、結び方や用途が多様で、一週間を経た今、ほとんど忘れてしまっています。
ただ、少なくとも@エイトノットAプルージックBインクノット、の三つは普段から練習しておいて、いざと言うときに使えるようにしたいと思います。     (Kz.O記)

6月第一例会報告

期日  6月4日(火)
テーマ ロープワーク
講師  Ma.A
参加人数 31名

 今回の第一例会は和室で、広々とした畳の部屋に多数の方が集まり、むんむんとした熱気の中で行われました。

和室の柱から柱へとロープが張られ、「エイトノット」「インクノット」「プルージック」の最も頻度の高い三つの結びを中心に練習しました。さらに他の結びや、岩場のトラバースの際のカラビナの架け替え等盛りだくさんの内容でした。

どれも役にたつことばかり。覚えきれなかった人は、家で復習してしっかりマスターしましょう! 岩・沢に限らずハイキングでも、思わぬピンチを切り抜けることができるロープワークです。当日配布の資料はP.35にあります。

以下、感想をいただきました。    (Lantana記)