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今日は、今年の四月、心臓の大手術をしたS古さんと手術後、初めて一緒に山に登る日。待ちに待ったS古さん再デビューの日。どこの山にするか、考えました。

涼しく標高差のあまりない、そして、気持ちのいい場所、「西沢渓谷」を選びました。朝早い6時前の電車(青春切符を使うため、但しS古さんは障害者切符の為、切符は半額とか、だから、青春切符は関係ないのですが、我々が・・)朝早いのに、元気に出てきてくれました。そして、西沢渓谷の資料をコピーして我々に配ってくれました。塩山駅でバスに乗り込む。人気の場所らしくほぼバスは満席。終点で下車。私は名物の草もちを買って出発。

最初は広い舗装された道、このままずっとこんな道だったらどうしよう、と、心配しましたが、そのうち、山らしい道になったので、ホッとした。西沢山荘(休業中)まで来て、作家で登山家の田部重治の文学碑を見る。さっそくS古さんがその文学碑を解説してくださった。S古さんが用意してくださった資料に田部の本のコピーがあったので、読み返す。学生時代を思い出す。後で、図書館に行って、もう一度よみかえしてみようと思う。

山道がすっかり沢道に変わった。いろいろな名前のついた美しい滝が次から次へと立て続けに現れる。コバルトブルーの水面と白い花崗岩の渓谷、釜、淵、滝が連続して、ただただ、「すごい、」を連発。

S古さんがザックから大きいカメラを出した。時々、滝の水しぶきが飛んできて涼しい。沢をやっている人達はこんなに気持ちのよい行動をしていたのか、沢に夢中になる気持ちがよくわかりました。沢道を進み、最後に七ツ釜五段の滝まで来て、これって、自然にできた芸術、すごい。

すべての渓谷美が終わったら、急にお腹が空いた。考えたら、休憩時間もろくに取らなかった、最後の登りで、皆の足が急に遅くなった。S古さんがつらそうになっているからだ。男の人達がS古さんを気遣いS古さんの後に着いていた。

もう少しと思ったけど、今日の行程の中で、初めてゆっくり休憩した、水とチョコレートを皆で食べる。

元気を取り戻し、登り始めてすぐに、上部にたどり着く。たくさんの人達がベンチでお昼を食べていたが、我々がたどり着くとベンチを開けてくれた。「私達はもう出発しますから」と言ってくださった。

よかった。登山口で買った草もちを皆と分けて食べてもらった。「これなら食べられそうだ」と、S古さんはおいしそうに食べてくださった。買ってきてよかった。

懐かしいヨモギの匂い。小さい頃、ヨモギを摘んで母に作ってもらったあの草もちだ。こういう本物の草もちを食べたかった。

帰路は昔のトロッコ道で大変歩きやすい。S古さんが速い、速い。男達全員速い。私のことなんか、もう忘れてしまったようだ。14時50分のバスには間に合わない計算だったが、とんでもない、1時間前にバス停に着いてしまった。

男達はビールを求めて、消えた。その後、道に座り込んでおいしそうに飲んで満足そうだった。

西沢渓谷登山口は1100m最上部では1400m。アップダウンがありましたから、標高差400mはあったでしょうね。無事完歩できたことに満足しました。

 さあ、次の山に挑戦だ。  (hama記)            

再び大先輩の世古さんと山登る   西沢渓谷

山行実施日;8月24日
参加メンバー;hama、To.F、Yo.S、Ki.F