大山蓮華咲く志賀高原

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山行実施日;7月16日
参加メンバー;To.F、Ka.T、他4

 GWに新潟の山で出会った花『噛柴(タムシバ)』別名ニオイコブシは、白い花びらに中心部の蕊(シベ)がほのかにピンク色のモクレン科の花である。モクレン科には辛夷(コブシ)、朴之木(ホオノキ)があり、他に大山蓮華(オオヤマレンゲ)も含まれる。この仲間は原始的な進化段階のままにある植物と記載されている。

 山と渓谷社刊「花の百名山」では大山蓮華として奈良県『八経ヶ岳』が紹介されている。その本の大山蓮華の写真は清楚で気品があり、紹介文には「極東の名花、幻の名花、上品な芳香」などの言葉が並んでいる。

 八経ヶ岳に行きたいが遠いのでもっと近くにないか調べると、木曽赤沢自然休養林や志賀高原にも咲いているらしい!?志賀高原の観光協会に問い合わせたところ7月中旬頃咲いているとのことで行って来た。

 大山蓮華の樹は森林の中に3、4本しか見つからなかった。大木を想像していたが1mにも満たない高さに白い蕾が着き、開いたものも数輪見受けられ、ピンク色の蕊も覗ける。期待通りで素晴らしかった。進化段階の花なのに、女優若尾文子のように妖艶であった。今流行りの壇密などとは異なる色気が感じられる。

 いつか、八経ヶ岳に咲く大山蓮華も見たい!!  (Ka.T記)

【問】大山蓮華の花はなぜ白いのか?

 赤い花には赤い色素(アントシアン類)、黄色い花には黄色の色素(カロチン類あるいはフラボン類)がある。では、白い花は白い色素・・・と書きたいが白い色素はない。花びらの中の空気の気泡が乱反射し白く見える、滝などで泡が白く見えるのと同じ。サンカヨウの花は白いが雨に打たれると透明になる。気泡に水が入るからであろう。また、試しに白い躑躅の花びらを潰すと透明になった。