「母さん僕のあの帽子、どうしたでしょうね?」30年ほど前にベストセラーになった森村誠一氏の、社会派推理小説の「人間の証明」の始めにあった言葉で、西條八十の詩の一節です。
そこが舞台の霧積温泉から鼻曲山に行きました。今回の計画はH谷川さんからお誘いただきました。
11日、いつもの代ゼミ前を7時に出発、連休で心配した渋滞にもならず。登山口霧積に10時過ぎに着きました。
5〜6年前にアイスクライミングに参加した際、温泉に入ったきりずみ館は、更地になっていました。残念ながら、ここも後継者問題だったそうです。
今ある温泉は、奥にある金湯館だけで下山のとき入ろうと、温泉道具を持って登り始めました。V字型にえぐれた道を登り始めると、初めはうっすら程度だった雪も十六曲峠に近くなると多くになってきました。しかしラッセルになるほどでもなく、気持ちの良い雪山歩きとなりました。
崩落箇所、急坂をすぎると、天狗坂の手前の平坦なところに着きました。14時頃で時間的には早かったのですが、鼻曲峠までは先があるので、ここをテンバにすることになりました。夜は安中の夜景が綺麗に望めました。
朝は5時起床となっていましたが、寝坊して6時半近くになってしまいました。今日も風はなく穏やかでいい天気です。歩き始めると、まもなく鼻曲峠に登る急登になりました。アイゼンをつけているので、登りやすく、まもなく鼻曲峠につきました。一帯はなだらかで、南側が開けて、角落山が目の前でした。峠から最後の急登になって30分も登ると大天狗の山頂に着きました。
東には浅間隠が大きく望め、その先には、上越国境の真っ白い峰々が、大きく広がっていました。
ここでT野さんが、お勧めする場所。小天狗に向かいました。小天狗からは目の前に大きく真っ白の浅間山がひろがり、八ヶ岳も大きく望め、さらに、南アルプスまでの絶景が堪能できました。
山頂は風もなく穏やかでゆっくり楽しみ、昼過ぎに下山にかかりました。
途中で何人もの登山者に会いましたが、皆日帰りのようです。今回の私たちはテント泊の、とっても贅沢な山行で嬉しくなりました。
途中落ち葉の下が凍っていて滑りそうになりながら、14時半過ぎに金湯館に着きました。10年ぐらい前に入った温泉はぬるくて風邪を引きそうだったのと、古いのでびっくりした思い出があります。
たたずまいはほとんど変わっていないが、今は若夫婦が経営しています。
湯の温度は前より暖かくて、湯量も豊富で気持良く温泉を堪能できました。湯上りに頂いくお茶と自家製梅干しをおいしく頂けました。このサービスは嬉しかったです。
鼻曲山には、他のコースから2度登っていますが、今回の雪山コースも忘れる事が出来ない思い出の山になりました。
(Ki.K記)
今年初の雪山 霧積から鼻曲山