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天上の楽園 赤木沢

山行実施日;8月1日〜4日
参加メンバー;Ka.T、Ru.T、Mi.T、Sa.H、G1

 こんなに早い梅雨入りに驚く間もなく、梅雨が明け、さらに、戻り梅雨とは、今年の天気は先が読めない。七月下旬は安定した天気のはずが雨。室堂から薬師岳の縦走は中止、八月上旬の聖岳から光岳縦走はどうするのか、二転三転し、なぜか、赤木沢に行くことになった。

 8月2日、夜2時に折立につく。仮眠をとるが、雨。三人用テントは雨漏りがひどく困った。小雨となったので、行けるところまで行くことにする。急な登りが終わると高山植物が咲き乱れていた。

 黄色の花はニッコウキスゲ、アキノキリンソウ、ウサギキク、シナノキンバイ、オトギリソウ、白い花は、コバイケイソウ、ハクサンチゲ、チングルマ、イワイチョウ、ワタスゲ、キムガサソウ、ゴゼンタチバナ、ピンクの花はイワカガミ、シオガマ、紫の花は、小さなキキョウ?

薬師峠でナベちゃんのテントに荷物をデポし、薬師沢に向かう。高度が下がったせいかガスが晴れ、景色もよく見えるようになる。

ナベちゃんに花の名前を教えるも、全く興味がない。H竜さん、K坂さん、付き合い程度に相槌を打つも、花の名前が覚えられない様子。

ロープもお助け紐もなく、自力で登れたことが嬉しかった。雪渓が残る稜線が見えたが、その前にハイマツが行く手をふさぐ。ハイマツに乗ろうとするも、跳ね返され、K坂さんが先頭へ。彼が乗るとハイマツがしなる。体重差は30キロだ。年寄二人は着替え、三人は赤木岳までピストン。

 午後になってもガスがわかず、360度の大パノラマだ。鷲羽岳、祖父岳、水晶岳、薬師岳の雄姿が。登山道の脇にはお花畑が続く。まるで、天上の楽園だ。

6時に出発して、薬師峠に着いたのが17時。本当に疲れた。食当は私だが、夕食はソーセージ、コーン、揚げじゃこ入り海藻サラダと鮭、しそわかめ、かんぴょう煮、錦糸卵の寿司飯、それに味噌汁にした。完食でした。

K坂さん、酒も飲まずに寝るとは、よほど疲れたのか。でも初めての沢が、これほど美しく、そして、自力で登れたのだから良かった。

 翌朝は雨。疲れたので薬師岳のピストンはパス。H竜さんとお茶をしながら皆を待つが、テントの雨漏りがひどい。

ナベちゃん、すごい勢いで戻ってきた。彼は、山の中を走り回るのだ。どろどろの急坂を下って折立に着いた。個性豊かで、愉快な仲間と過ごした三日間、とても楽しかった。          

最後に、リーダー、いろいろ心配をおかけしました。ありがとう。(Ka.T記)

ルリ子ちゃんにいたっては、シナノキンバイをコシノキンバイ? それは日本酒のコシノカンバイとの合成?

薬師沢小屋は満員だった。まずはテラスで乾杯! 翌日の天気が心配だったが、なんと快晴。泊り客の大半は雲の平らに向かう。テラスの梯子を下りると、そこは黒部源流。

降り続いた雨のせいでかさは増しているが、水は澄んでエメラルドグリーンだ。ナベちゃんが渡渉できる場所を、ウサギのように跳んで探してくれる。K坂さん、大きな体で水の中をドンドン進んでいく。やっと赤木沢に入り、ほっとするも、へつりから降ろした足が流され、溺れかける。とにかく皆、足が速い。長引く歯科の治療で首、腰が固まっていることもあり、追いつこうとするとバランスを崩す。マイペースでいくしかない。見上げた空は、どこまでも青く高い。

 両岸はハクサンイチゲ、シナノカンバイ、チングルマが咲き乱れている。滝の登れるところを探し、大きく息を吸い込み、ヨイコラショ! と登る。