いい
奥高尾・要倉山
年齢とともに体力の減退を知らされて以来ハイキングに徹して山登りを楽しんでいます。しかし、近くの山はほとんど登りつくしていて新しいコースを探していたところ一冊のガイドブックに出会いました。題して「親しみの登山」、著者は「登山時報」にもしばしば登場する石原裕一郎氏、発行所は「心交社」という私が知らない出版社です。
著者は「はじめに」でこう述べています。
『日帰りで登ることができる低山を紹介するものです。それも、高尾山とか高水三山といった有名どころはバッサリと割愛し、山岳地図などにも山名が記載されていないようなものながら、一部の登山愛好者たちから高い評価を受けている山ばかりをセレクトしてあります。』
書店でこの本を手にしたとき「あったあ〜」と声をあげそうになりました。要倉山はその第一弾です。これからはこの本のメニューから選んでガンガン登るぞ!
実際に、要倉山に登ってみていろいろ考えさせられたことを挙げておきます。
@里山の特徴といってよいと思いますが、取り付きがはっきりしないこと。今回はたまたま近くに農作業をしている地元の方がいて登り方を教えてもらえたのでラッキーでした。しかしそこは踏み跡もない急傾斜地を這い上がるというところでした。
A尾根に上がったらほぼ踏み跡が確認できましたが、ところどころそれが消えていて地図読みを迫られました。地形図とコンパスは必携です。
B歩行時間はガイドブックによれば約210分ですが、私たちは約330分(ただし休憩時間を含めて)を要しました。著者はアルパインクラスの人ですから、高齢者の私たちは五割増しくらいを見込んでおいた方がよいと思いました。
著者は「はじめに」でこうも述べています。『紹介する山を選ぶにあたっては「安全に登れる」ことを重視しました。』そしてさらに『安全に登れる低山だからといっても《お気軽に登れる》という意味ではありません。必ずそれなりの準備をしてから出発するようにしましょう。』
著者の注意書きを心して登っていきたいと思います。 (Yo.S記)