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この会のメンバーで富士山に一回も登ったことがない人はほとんどいないのではないでしょうか。私は25、6年前に妻、娘と三人で富士吉田の浅間神社(一合目でしょうか)から歩いて登りました。

 もうそのときには五合目までにはたった一軒の山小屋が営業しているだけで、私たち以外に登っている者はいませんでした。下ってきた外国人一人とすれ違ったことが記憶に残っています。今度は駿河湾に足をつけて海抜〇メートルから登ってみたいと思っていましたがその機会はありませんでした。

 ところがTさんが「〇メートルから登る富士山」「村山古道から登る富士山」という企画発表しました。出発日の前日は神戸に用があったのですがそれは一日で切り上げて、この企画に参加を申し込みました。計画では海抜〇メートルから富士山山頂までを三つのパートに分けて登ろうというもので今回はそのパートTです。

 1月27日(日)東海道新幹線から在来線に乗り継いで吉原駅に降り立ったのが9時26分、メンバーはTu.T(L)、Mi.M、Ky.T、Ma.S、Yo.Sの五名。まずは田子の浦の海岸に降りてそこの海水をペットボトルに詰める作業から。その海水を富士山頂の三角点に振りかけようという計画。降りたところが砂浜でそこから海水をくみ取るためにみんな裸足になっての大仕事。

 いったん吉原駅に戻り、そこから旧東海道を歩く。やがて広重の版画で有名な左富士に、町名もここは「左富士」になっています。岳南鉄道の線路を渡ると吉原市街に入る。大きな宿場町だったのでしょう、いまも立派な商店街になっています。

 旧東海道から分かれて一路北に進む。東名高速道路の下をくぐり、さらに西富士道路を渡って段々狭い道に入っていく。1.5qほど進むがどうも様子がおかしい。道を間違えたようで、いったん西富士道路まで戻る。今回使っている地図は、2.5万分の1の地形図をもとに、要所要所に写真や説明を加えてある市販のものです。その地図をもう一度よく見ると、やはり道を間違えていました。少し進んで「道しるべ1」を見つけて一安心です。道しるべは昔風な立て看板で、その下に置かれている大きな石の文字はすでに風化して文字は読み取れません。

海抜0メートルから村山古道を歩く

    晴れた富士山と対面して

山行実施日;1月27日
参加メンバー;Tu.T、Mi.M、Ma.S、Ky.T、Yo.S

 道はさらに狭くなり、畑の中を歩いたりして地図上に「最後のコンビニ」と記されたところで買い物を兼ねて一休み。ここからが長く感じました。やっと浅間神社の階段の下に到着しました。しかしリーダーは階段を直登しないで昔道を歩くのだと拘り、遠い脇道を歩きだしました。16時15分、歩行時間7時間弱を掛けて約19キロメートルを歩きやっとパートTの終点、富士根本宮村山浅間神社に到着。ここの標高は約五500メートル。とにかく疲れました。足は棒のようです。しかし、きょうは一日中晴れて眼前に迫る富士山と対面しながら歩けて有意義な一日でした。とても一人で歩けるコースではありません。

帰りはタクシーを呼んでJR吉原駅まで戻りました。

 さて、「パート2」「パート3」はいつになるか? (Yo.S記)