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八海山(越後三山)新潟県  岩峰に織りなす錦絵 

山行実施日;10月21日
参加メンバー;Ry.K、Mi.M、Ki.K

東大宮を定刻に出発するが天気がイマイチ、予報では午前中良好の予定。六日町ICで下りコンビニを探すがなかなか見当たらずやっと見つけた地方のコンビニ。商品が少ないが仕方ない。出発すると直ぐに見なれたコンビニが…

ここでトイレを借用する。トイレはおがくずを使用するバイオ型式で、使用後自転車で攪拌する方法だが個室1室のみで時間がかかる。

私が利用している間に2人は先に進む。後を追うがここからさらに急勾配の狭い登山道となり、渋滞の為先へ進めない。水場があるが渋滞から抜けると厄介なためそのまま通過。水場側の北斜面は草黄葉となり目を楽しませる。

渋滞の団体さんから先に進ませてもらい2人にやっと追いつく。上空にはヘリコプタがひっきりなしに旋回している音が聞こえる。まだ捜索しているらしい。登山道はさらに狭い急斜面になり、薬師岳手前の鎖の掛かった岩場の渋滞でひと悶着。

時間のかかる団体に後続の登山者から「遅いのは後にして先に行かせろよ!リーダしっかりしろよ!」「焦らせらせると危険です。土日に混雑するのは解りきっている事で、いやなら平日に登ってください」「……」<<帰路の時、周りに誰もいないのを確認し「朝の言い方は無いよね、時間の掛かる団体さんなら逆に平日に登ればいいのに」>>団体さんがひと区切りつくと、堰を切ったように我先に駆け登る。雨で濡れてはいるが比較的緩斜面で足場のある岩場であり、すぐに薬師岳に到達する。

薬師岳には多くの石碑が設置されている。礼拝して先に進む。薬師岳からは平坦な稜線が千本檜小屋まで続いているのが遠望出来る。この辺も見事な紅葉が続いている。

 今日はロープウエイを利用する手抜き登山。ロープウエイ山麓駅の駐車場は10数台駐車しているが、中には大型バスも数台散見される。

発車の時刻が迫り準備もそこそこに改札口に向かう。切符売り場では登山者カードの提出を則される。ゴンドラは100人ほど乗車出来るそうだ。走行中に登山者カードの提出確認や宿泊予定の明確化を繰り返し添乗員がアナウンスしている。乗車時間は約7分。山頂駅から左に迂回し避難小屋を確認してから登りだす。ここは樹林帯の緩斜面で登山道自体が広く明るい道となっている。すぐに展望の開けた4合目に着き視界を楽しむ。「大倉口コース」の分岐を過ぎるあたりから全体的にぬかるんだ登山道となり部分的に木道も施設されている。池の峰を過ぎるあたりから勾配がきつく道も狭くなりだす。

1021日(日曜日)曇り、霧、晴れ
標高:ロープウエイ山頂1150m 大日岳1720m 
累積時間:7時間35分  直線距離:8Km 平均速度:1.05Km/h 標高差570

【工程】
東大宮6:00−東松山IC・関越道・六日町IC−ロープウエイ山麓8:30/8:40・・・登山開始8:50・・・女人堂10:00
・・・
薬師岳11:00・・・千本檜小屋11:15・・・不動岳11:40・・・白川岳12:25・・・摩利支岳12:40・・・大日岳12:50/13:10
・・・月の池
13:45・・・千本檜小屋14:25・・・女人堂15:20・・・ロープウエイ山頂16:25/16:30−塩沢石打IC・関越道・
東松山
IC−東大宮 

<山頂駅から大日岳   4時間40分 距離:4Km 速度:0.86Km/h
<大日岳から山頂駅   2時間55分 距離:4Km 速度:1.37Km/h

温泉:「湯らりあ」温泉390円 透明 室内*1 水風呂*1 サウナ(別料金)

昼食:「釜めし米太郎」 三国街道(17号)塩沢石打IC手前

 千本檜小屋付近に佇んでいる登山者密度や年齢傾度が高い。これから八ツ峰そして、時間が許せば入道岳までと考えているが、朝の渋滞等不安となる。先に進むとトラバース道となり、八ツ峰方面と迂回路への分岐にさしかかる。八ツ峰へは北面に進む、すぐに鎖のある斜面がありまたまた渋滞。この斜面を登ると狭い稜線に出る。ほとんどの登山者は地蔵岳に向かい大日岳方面に進む登山者が急に少なくなりほっとする。我々は地蔵岳をパスし大日岳方面に向かう。最初の岩峰である不動岳には太い鎖が設置されているが、両側は切れ落ちた深い渓谷となり高度感がたっぷりとある。ここでロープを使用して下降している団体さんもいたが、先に行かせて頂く。あれだけの人数を1人で確保するのは大変。不動岳から七曜岳、白川岳、釈迦岳、摩利支岳、剣ヶ峰、大日岳と八ツ峰全てに、丈夫な鎖と足場が確保され子供も登ってくる。

全体的にガスのかかった天候ではあるが、岩峰で少し佇んでいると時折ガスの狭間から強い陽が射し込み、紅葉に彩られた山々が垣間見る事が出来る。大日岳の南側に、迂回路と思われるトラバース道が有りそちらに向かうと直ぐにロープにより行き止まりとなっている。

途中で消防隊員とすれ違う「訓練ですか?」「捜索です」昨日不明者が出た模様だ。お世話にならないよう注意しましょう! 女人堂を正面から俯瞰できる山道に着くと感嘆の声がこだまする、「綺麗、まるで絵画」!樹木に覆われた岩峰が錦の衣をまとい、霧の合間に射しこめる陽射しに輝きを抱いている。

樹木の色彩は赤・黄・緑でそれそれが濃淡を持ち様々な色合を錯綜させている。これに岩峰の灰色が調和している。

カメラを構えるが、ひっきりなしに登山者が押し掛けカメラを向ける。このためあまり長居することもならず、そこそこに切り上げ女人堂に向かう。

女人堂の広場には老老男女が所狭しと休息している。この山には若いのがいないのか?……まてよ私はどちらに分類されるのか?

Mが降りた後私が下山するが、残りわずかな所でストックが目に入り思わず足を滑らせ腕を岩に打ちつける。注意力散漫!「なんでストックを岩に立掛けて置くのか危ないな。」

本日はここで時間切れ、迂回路を利用して下山する。迂回路に進むと急な下りとなり、長い梯子が掛かっている。梯子を過ぎると新開道との分岐がある、前回の入道沢からの取り付はこの付近と思い後日確認すると、ここからわずかの距離であった。(GPSデータ参照)

 迂回路は狭いトラバース道でよく踏み固められているが切れ落ちた斜面が緊張感を持たせる。天候によっては手こずりそうだ。下から八ツ峰を仰ぐと迫力がある。ほとんど登山者も無く静かな散策を楽しめる。三日月湖付近で写真会。「越後の色は濃いね」と周囲を見合しながら紅葉黄葉を満喫する。

静かな散策ももう終わり、喧騒の世界へと引きもどされる。

分岐地点にもどり登山者の渋滞が始まる。千本檜小屋にてトイレを借用。待機していた団体さんが出発する。かなりの高齢者集団、あの後に続くと時間が読めなくなる。お願いして先に行かせて頂く事にする。

逃げるように下山を始め、順調に女人堂に着きそのまま先を急ぐ。老婦人グループの後につくと、最後尾の方が崩れるように尻餅を衝き驚かされる。「何か力ない転び方、大丈夫かな?」先に行くよう進められお言葉に甘える。

 珍しく若いグループが抜いてゆく。山頂駅に着き靴の泥を落として改札口に向かう、「何時に発車するんですか?」「もう出ますよ」あわてて飛び乗りギリギリセーフ。

すでに辺りは薄暗く成り出し「さっきのグループや団体さんは大丈夫かね」「最終便は17時あと20分間だけど。間に合わなければ下に見える登山道を降りるよりない」滑って歩きにくそう。下山後、温泉に入り食事をして大宮へと帰還する。

 ひき返し北面の大日岳直登コースへと向かう。大日岳へはほぼ垂直なアルミ梯子と丈夫な鎖2本によってよじ登る。7mぐらいかな、梯子は頑丈に固定され、鎖部分も足場がしっかりとしている。足で立って鎖を使わないほうがいいのか?でも足を負傷した時は腕で登るよりないだろうな!やはり均等に鍛えるべきだろう。などくだらない事を考えつつ登頂する。

 南斜面下方には深い沢が見える。あれが入道沢か!手前に見える登山道が沢から取り付いた「新開道」だ!ほんの1カ月ほど前の出来事であり、あの時は天候に恵まれ助かった。ただ喉の渇きがきつく、水場が枯れている時は愕然としたものだ。山頂にて記念撮影後、Kから下山すると男性2人が下に待機しだす。若そうなのでKが下山後、男性を先に登らせ我々は後に下山する。Mは寸暇を惜しんで例の如く岩の上でストレッチ。登ってきた男性は「柔らかいですね」と感嘆する。