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大滑沢(沢登り・秩父)沢ネット

    初入渓、イバラの道と熊の洗礼

沢登りは今回が初めての入渓となる。これは沢ネットが企画した初級の沢で、タ―プを張っての1泊2日の沢遡行である。

1日目】825日(土曜日)晴れ

 大宮から大滝温泉に集合し目的地に向かうが、大宮との温度差が大きく「秩父てこんなに涼しいんだ!」と改めて実感する。車二台で白泰山(ハクビサン?ハクタイサン?)の東方にある登山口に向かう。沢を遡行してからこの登山口に下山するため、車一台をデポし全員で入渓地点の大滑橋に向かう。ここは公園となり駐車場(10台程度)と綺麗なトイレが完備されている。

共同装備の分配およびリーダの注意事項を確認して入渓する。

2日目】平成24826日(日曜日)晴れ 

何か臭うな!1時頃か、焚き火は燃え尽きている。「おきび」が残っている事を期待し、手をかざすと燃え尽きて冷たい。さっそくタネ火を点け焚き火を熾すが、朝まで燃やすには薪が足りない。仕方なく薪を集め出すとKさんも起きだし手伝ってくれる。焚き火は安定し、朝まで持ちそうなのでもうひと眠りする。

寝坊する!4時起床予定が510分前、みんな慌てて置き出し朝食の用意。タープを撤収して遡行を行なう。

この辺からは水量も減少し、川幅も狭くなるが、倒木が増え出し遡行し辛い。おまけに蜘蛛の朝食時間なのか、顔にベールを被せられる。

 いくつかの小滝を超えると滝が立ちはだかり出す。これがF7-15mの滝かな?ここで休息し、コースの再確認。左岸側を高巻きし抜ける事とする。

巻き道を過ぎると直ぐに(1:2)奥の二俣につき左の支流を登る。源頭に近づき、水の確保を行ない登山道を目指す。コースは白泰山山頂ではなく、山頂の東方を目標とする。

源頭から東の法面をトラバースする。「これから獣道を拾って歩く」との事である。確かに薮の下部が解放し獣道らしき軌跡が見えている。また鹿らしき糞がそこかしこに点在している。

ただいやな薮だ、中途半端な丈だけに掻き分けたあと薮の先端が顔に向かってくる、目に刺されないように注意しながら登ることになる。

蒸し暑い、P1550からは東へそのまま進めそうに見えるが、目の前の視界からは難しそう、このためここからは南へ向かい登山道に出る事にする。

登山道は綺麗に整備され歩きやすそう、運動靴に履き替える事もなく沢靴のままで下山する。この道は白泰山から十文字峠まで縦走できる登山道であり。整備も行き届き道路幅も3m程の広い道だが、その割に登山者とすれ違わない。もったいない気がする。

鳥の囀りを聞きながらゆったりと下山していると、右斜面下方でガザガザガザーと大きな音とともに獣の移動した気配にみんな緊張する。しばし様子を伺いそれ以上の動きが見えないために下山を再開する。「熊かな?」無事下山をし温泉につかり帰途に就く。      (Ry.K記)

 薪を確保し宴会の用意を行なう。焚き火を囲み宴会から夕食へ。焚き火の燃やし方の講習がある。風は源頭から川下へと川と並行して風が吹くので、太い焚き木4本程度を川と並行に敷き詰め、その上に枯葉や細枝等の燃えやすい物に火を点け、徐々に太い枝を燃やしてゆく。その際井形には組まづに川と平行においてゆく。

今晩は、熊が来ないように焚き火の火は一晩中燃やし続ける事に。とはいっても、昼間の疲れで夢の中へと導かれる!

水量は少なく、川に入らないで遡行する事はたやすいが、せっかくの沢登りなので出来るだけ沢に入りながら進む事にする。足の指先から腹部まで濡れながらの遡行は、慣れるとあまり違和感がなく。早い時間帯での寒さも次第に気温が上昇してくるに従い心地よく感じだす。

「初級コースの基準て何ですか?」「高巻き出来るコース」成るほど、このコースでは全く沢に入らないで遡行する事も可能のようだ。

入渓から1,500mほど遡行すると、先頭者が叫ぶ「動物がいる!……熊だ!!」の声で前方を注視する。ガザガザとケタタマシイ音と共に左岸の斜面に熊が駆け登って行く、早い。毛並みは綺麗な漆黒で、体は大きく大人と思われる。「二頭いたぞ」「まだいるんじゃないか」「餌を引っ張り上げていたんじゃないか」。遭遇した離隔距離は40m程度?

右岸側に渡りしばし待機、リーダが様子を伺い前進する事に。右岸側の法面を小走りに移動する。「熊が出てきませんように」と願いつつ500mほど進んでから再度沢に入渓する。

やがてF4-10mの大滝に着きチャレンジを断念して左岸を高巻く。山道はザレ場の急斜面を北方にトラバースする。踏み幅は20cm程度で路肩は脆弱、左眼下にはブッシュに覆われた滝が見え隠れし落ちたら止まらない!注意深く進む。リーダが「ここからは、棘のある野ばらがあるから気をつけて」の注意。

丸太を数本並べた橋を渡ると西方に向かう。さきほどの道よりさらに条件が悪く、山道の両側に棘が待ち構え文字どうりの「イバラの道」となる。次は何?イバラは無くなったが、路肩はさらに崩れやすいトラバースとなる。頭上にはロープが張ってあるがトラロープで古そう。危なっかしくて体重は掛けられない。

避難小屋跡らしき場所に到達しここから再入渓するが、石積みの石が脆弱で崩れやすい。 腹部まで入渓しすぎたのか、お腹の調子がイマイチ。左岸に高巻くと営林署小屋が見え出した。この付近に寝床を確保しタ―プを設置する。凄い酒瓶の山。

標高:入渓574 F7-15m大滝1250 登山道1620 登山口1140
累積時間:10時間35分  累積距離:10Km 平均速度:0.944Km/h

1日目】

大宮5:00−川越(ピックアップ)−国道299号・秩父−大滝温泉7:40/8:30−白泰山登山口・・・大滑橋
9:00/10:00・・・P766クマ出現12:00/12:10・・・P850F4-10m大滝13:15・・・避難小屋跡再入渓13:35・・・P1000
タ―プ14:50 宴会/就寝20:00頃     タ―プ泊

<入渓からP1000まで  4時間50分 距離:3.5Km 速度:0.72Km/h

2日目】

起床・発4:50/7:00・・・F7-15m三段の大滝8:40/9:00・・・登山道11:20/11:45・・・登山口13:10−大滝温泉
 
13:50/15:10−大宮 

P1000から登山道まで 4時間20分 距離:3.0Km 速度:0.69Km/h
    <登山道からの下り   1時間25分 距離:3.5Km 速度:2.47Km/h

メンバー:HiTL)、RyKNa・G、大宮外2人  5人(男性3人、女性2人)

温泉:大滝温泉600円 透明 室内*1・露天*1

@熊との遭遇場所
A熊が入り込んだ左岸の藪
B待機場所(小屋の跡地)

C速足で右岸法面移動
D
F4-10mの大滝
E高巻き(左岸法面)
Fタ―プ泊

GF7-15m3段の滝
H登山道