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県連雪山初級      ♪春の兆しの黒姫山

山行実施日;2012.03.03-04
参加メンバー;Hi.T、Te.I、Sa.H、Ry.K、Na.G、Ky.T、Tu.T、Ka.T

 毎年寒さが峠を迎える頃、キャンディーズの『春一番』を思い出す。気象用語の春一番には遭難の歴史があると聞くが、キャンディーズメンバーの中で一番好きだった好ちゃんも悲しいことに昨年亡くなってしまった。寒さもちょっと弛んだと思われる2月下旬に3月3日雛祭りからの黒姫山雪山山行を申込む。

 例年なら春一番が吹いてもおかしくない2月28日、雪の積もった自宅近くの道路を歩き後ろを振り返ると、足跡が『ハハハハハ』と大笑いしている。思っていたよりかなり大笑い。『===』を意識して歩いていたら膝付近が痛くなってきてしまった。今回の山行は昨日の降雪等も考え、ラッセルを積極的にトライしようと思っていたが、悲しいかな早くも不安材料になってしまった。

 駐車場所からワカンを着けトレースのない雪原を歩き出す。木々の枝に雪が貼り付き雪も舞う中をなんとか頑張ってラッセル。テントの中で足は痛くはなかったものの吊るような違和感があった。ワカンの装着、キックステップなどアドバイスをもらったが、明日ラッセル出来るかどうか?

 もうすぐ春ですね 彼を誘ってみませんか         (KA.T記) 

 翌朝、山の端が赤く染まり出してきたころテント場を出発。高みの木々を朝日が照らす、その場所に向かい、そして雪のついた枝がピンクに色づいた中を進む。なんとも清々しい良い気分。足もなんとか大丈夫そう。
 いつしかピンクから一面真っ白になるが、木々の間の空は青く、天気予報通りのようだ。大きな雪の塊が木の上や枝分かれした部分に乗っている!?初めて見る不思議な光景。積雪量は10m位らしい。今日もラッセルに挑戦、体力の限界を感じた時点でギブアップした(後日太股の裏表が筋肉痛になったが心地よい位で済んだ)。

 やっとたどり着いた稜線は風もほとんどなく陽射しもあり、田舎の縁側のようだ。黒姫山頂上は快晴、だが風はあり時折雪煙も舞う。北アルプス北部、雨飾山、妙高山など真っ白な山々が見られる、暫し絶景を堪能し、下山。

 駐車場近くは昨日と雪質が違い水分が滲み出している。氷柱からは水が盛んに滴り落ちていた。新潟県と長野県の県境の豪雪地帯にも確実に春が近づいている!そういえば山の中の木の芽も膨らみ始めていた。『春一番』の歌詞が甦る。

稜線を目指して

陽だまりの稜線

樹上の雪魂

黒姫山頂上で