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飯豊連峰;七滝沢

夏の初めはビールと岩魚

 7月17日(日)コースタイムとしては、かなりゆっくりだが、予備日を当てにしていたので気分的には余裕がある。今日も快晴だ。130mの高巻きからスタートである。2人パーティーが先行をする。歳を聞くと78歳だとのこと。その若さに驚きは隠せなかった。私としては80歳まで沢を登っていられるのだと確信できた訳で気合いが入る。高巻きの途中で2人を抜き、130m滝を越えたところで岩魚を1尾釣った。その間に再び2人が4段60m滝でザイルを出して先行する。我々もしばらくして後を追う。その後、滝をいくつも越え、ようやくテン場と予定していたところに出た時には14時を回っていた。さすがに焦りを感じる。初め見たときには、ここが今日のテン場かと思ったが、予定していたテン場と確認した時点で、1617時まで遡行してテン場を確保することにして先を急いだ。17m滝の手前の砂場ある河原で幕場にした。2人パーティーは少し手前で幕場にしていた。幕場の近くで3尾の岩魚を釣って塩・味噌焼きの岩魚とトマトペーストのペンネでなかなか美味しい。もう1尾は、朝のニュー麺の出汁に残しておいた。久しぶりの塩・味噌焼きに満足である。

山行実施日;2011.07.16-18
参加メンバー;Sh.S、G1,G2

 7月18日(月)快適に17m滝を越えれば、あとは3段10m滝や小滝、1:1の二俣、工事後に残された残骸を目にしながら用水路取水口を越え、最後は稜線近くのお花畑に浮かぶ白い雪渓を越えて登山道に飛び出した。2人のパーティーもほとんど同時にゴールである。こんなことは初めてだ。飛び出したのは、アンテナのある9合目であった。たくさんのトンボが舞っている稜線の向こうには二王子小屋が見えた。休んでいると、一般道を行く登山者がときどき通って声をかけていく。飯豊本山は遙か遠くであったが、飯豊の稜線に顔を出せたことはうれしい気持ちであった。

 

7月15日(金)梅雨明け1番ということで雨の心配もなく、夏の沢のよいスタートになりそうだ。仕事を切り上げ、トートバックで東浦和に向かう。木曜日にザックをパンプで受け渡していたから、大きなザックを背負って電車に乗る気兼ねもなく快適だ。七滝沢は2年前に計画したが、大雨のため濁流を見ながら敗退した沢である。そのときのメンバーには寛ちゃんがいたが、今回は寛ちゃんの替わりにいわちゃんが引き継いでくれた。さて、いわちゃんの車に乗り込んで出発だ。いわちゃんは、昨年の越後の南カドナミ沢の藪こぎが沢デビューという優れた沢ガールだ。困難に立ち向かい決して背を向けないその意欲が、今回の初沢泊で2泊の沢に誘った。さらに、偏食の激しい中ちゃんの要望で食担をお願いし、その上運転手と、思いっきり荷を負って頂くことになった。そのいわちゃんの運転であっという間に新発田の中央公園に到着である。近くのコンビニでビールを調達し、まずは乾杯しながら明日からの遡行の成功を祝った。3連休の天気は約束されており、急げば1泊のルートだが、今回は予備泊もあるのでほぼ予備日を使う予定だった。

 7月16日(土)内ノ倉ダムの奥、新発田の岩場が駐車場で車は多い。さて、この人たちは何がねらいか?クライマー?釣師?沢屋?よくわからない。まぁいっか。降り立つと2年前と同じ時期だが、メジロアブがほとんどいない。あの時のひつこくまとわりついていたメジロはどこへ行ったのだろうか。うれしい悲鳴である。ちょっとでも「ぶ〜ん」と羽音を聞いただけで熊に会ったように飛び上がるいわちゃんだが、彼女を歓迎しているのだろう。メジロを警戒しながら林道を歩くが、どこまでも快適である。途中でワラビを採取しながら、七滝沢の出合に向かう。大岩を見つけ、早速泳いで徒渉だ。後ろから2人パーティーが上部で難なく徒渉をしていた。なるほどと思いながら水の中は気持ちよく、たのしいスタートとなった。2人のパーティーが先行しながら我々も大岩の河原をぼちぼち上っていく。2人パーティーとは、抜きつ抜かれつしながら終始行動が一緒になった。マイペースの中ちゃんはひたすら水線を拘って水の中を導いていた。それに誘われて後を追ういわちゃんもなかなかの沢ガール魂である。釜・滝が出できて泳ぎながら取り付き、10m滝・6m滝を越えると見事な5段100m滝が現れた。よく写真で見る滝だ。左岸の顕著な尾根に取り付くが1本ルンゼが入っていてどこでトラバースをするのかよくわからない。トップを行く中ちゃんは高巻きリードするのが初めて。苦労しながら、ルートを引いていく。高く追い上げられながら途中でトラバースをし、その後踏み跡を見つけて滝の落ち口に出てほっとする。15時30分ようやく七滝が現れたが、これを高巻くには2時間はかかりそうなので、これ以上進むことは止めにする。2人パーティーも同様であった。狭い河原を整備し、どうにかタープを張って焚き火をする。中ちゃんがこれも初めての火越しだ。はじめは頼りない煙であったが、いわちゃんの強力なあおりもあって炎が舞い上がった。炎が起きればそれはうれしい。滝の下なので強い風も見方をしてくれた。さらに、風のおかげで虫もいない?!夕食のおかずには、テン場の近くで岩魚を4尾釣って、3尾のホイル焼きとポテトサラダ、もう1尾で岩魚汁。ご飯は半分残し、翌朝のツナとなめ茸雑炊となった。ビールや日本酒等々で気持ちよくなったころ空に星が瞬いていたが、次第に月明かりで星の数が減っていった。

 上空では雲が広がりそうであったが、実際には雷雲までにはならず、下山の我々を時折隠してくれて助かった。それでも、二王子神社に着いたときには汗だくで乾くと思ったズボンも汗でびっしょりになっていた。だいぶ早く神社に着いていた中ちゃんがタクシーを呼んでくれて、内ノ倉ダムまで車を回収したあと、城山温泉で汗を流し蕎麦を食べて帰埼した。中ちゃんの余裕といわちゃんの底力に頼もしさを感じた。(Sh.S記)

日程
7/15()18:30東浦和-外環-関越道-新発田駅付近BP
22:30ごろ 7/16()BP-6:24内ノ倉ダム-7:30七滝沢出合い
      -2
5m10:20/10:58-11:35 3100m-滝上13:45/14:00-15:24 7130mBP
 

7/17() 7:00BP-9:35 /10:10 460m-16:23 17m滝手前の河原BP 

7/18() 7:00BP-7:32 310mの3つ釜の滝-9:11用水路取水口-10:24稜線-13:47二王子神社-車の回収-城山温泉-帰埼