戻る

槍ヶ岳に登ってきました

山行実施日;2011.07.16-19
参加メンバー;Ma.A、Sa.H、Na.G、To.U

岩が苦手な私が北鎌尾根から槍ケ岳に行ってきました。岩は嫌い、岩は苦手、と尻込みしていた私が「不安な所はロープを出すよ。大丈夫、大丈夫。」の甘い言葉と初めての槍ケ岳。この機会を逃すともうチャンスは無いかもしれないと欲張り、決心しました。

 一日目、登山客と観光客がごったがえす上高地からババ平へ。暑い暑いと途中の川で冷たい水に足をつけて休み、のんびり向かったテン場は、なんと足の踏み場もない程びっしりのテントの数にビックリ。

 二日目、足場の悪いガレ場と雪渓を慎重に下り沢を渡ると、今度は日陰が全くない沢筋を北鎌尾根のコルを目指してひたすら登った。途中明日の分まで汲んだ水がずっしりと重かった。そうしてようやくついたテン場で私が見たのは険しい岩稜がいくつも連なり、そのずうっと先に小さく見える槍だった。ウヮーアーこれは大丈夫か、一気に不安が襲いかかってきた。

 三日目、朝から不安との戦い。私に出来るかな、登れるのかな、上手に通過できるかな、ザイルを引いて登るリーダーは私の力量を知っているのかな?ザイルを付けても登れなかったらどうする?不安で、不安で、もう頭の中はグチャグチャで、心配はどんどんエスカレートして、行動食が咽を通らない。時々突き上げる吐き気とも戦い、進まないと帰れないヨ、大丈夫、大丈夫と自分に言い聞かせながら、やっと着いた頂上。ホッとして気が緩んだか、涙がこぼれた。ああ、こんな思いをしてまで来るなんてバカかな?なんて思いながら、下りはルンルン、元気回復です。

 四日目、雨の中、テントを片づけのんびりと出発。相変わらずの人混みの上高地をぬけ、車のある沢渡へ戻った。「初めての槍ケ岳に北鎌尾根から登る人はそうはいないよ。いい思い出だね。」メンバーからの冷やかしの声でした。
              (To.U記)