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白山・花と旧友に出会う山旅

         長い登りも花を眺めてほっと一息

数年前から企画し、温めていた山行に同行させてもらう事になったのは三カ月程前の4月の山行だった。以前から行きたい山だった。日程は私が休みをとれないからと7月の三連休に無理やりお願いした。当日は梅雨明けと重なり天気はバッチリ。
 金沢からのタクシーは観光付き。宿泊地の白峰はお祭りで白山本地堂(神仏分離令で山を追われた仏像を安置した堂)は無料開放。おみこしのお神酒を頂いたりといい事ずくめ。白山の歴史もしっかり勉強させて頂きました。

 翌朝、合流したY夫妻はやっぱり元大宮労山という感じでほっとしました。今回は白山を知り尽くしたYさんのお薦めの観光新道から砂防新道へのコースです。
 市の瀬駐車場はYさんがこんなに混んでいるのは見た事がないというほどの混みようです。登山口の別当出合までのシャトルバスもラッシュ時の電車並みの混雑。それでも山に入ってしまうと皆どこへ行ってしまったのだろうという感じです。これはYさんが逆回りコースを選んでくださったおかげのようです。hamaさんが心配していた樹林の中の急登もさほどの疲れもなく尾根に出た。眼の前の尾根は白山から御舎利山・別山と続く尾根。長い尾根だがいつか別山にも登ってみたい。
 さて、今回のもう一つの目的「花」。キスゲとササユリがまずお出迎え。それからクルマユリ、イブキトラノオ、ミヤマキンポウゲ、ミヤマダイモンジソウ、これまで数回しかお目にかかったことがないキヌガサソウなどなど書ききれない。長い登りも花を眺めてはほっと一息。黒ボコ岩を過ぎ、弥陀ヶ原のお花畑から眺める御前峰はまだ遠い。木道をのんびり歩き、五葉坂を登りきるとひょっこり室堂到着。宿泊手続きをすませ、ビールで乾杯。皆それぞれ体調など心配事をかかえての山行だったが無事登れてよかった。話はつきなかったがY夫妻とはここでお別れ。本当にお世話になりました。

 翌日は3時起床。身支度を整え外へ出るともう頂上へ向かうヘッドランプの列が切れ間なく続いている。大きな石を敷き詰めて暗くても安全に歩けるように整備していると自然解説員の方が言っていたが確かに足元はしっかりして歩きやすい。4050分で頂上へ。日の出を待つ。気がつくと人の背丈ほどの岩の上に宮司さんが立ち、何か言っているが風に流されて聞き取れない。眼の前には壮大なアルプスの山々の連なり。白い雲が金色に輝き始め御来光の瞬間が。陽が昇りきるとなぜか宮司さんの音頭で万歳三唱。お宮で今日一日の無事を祈りお神酒を頂いて下る。
 室堂で朝食をとり下山開始。水の豊かな砂防新道。長い長い道のりも花にいやされながら無事に下ることができました。        (Ma.S記)