戻る

       犬になりたいよ・・・
            つかめるものは 
                  なんでもつかんだ笠丸山



           
山行実施日;2009.11.03
                参加メンバー;Lantana(L)、Tu.S、hama、Ma.S、G



 群馬県の山の本には一つ星がついていた。この日のメンバー5人中、3人はルート経験者で、普通の山と表現した。だから気楽な気分でスタート。
11時30分、住居附集落からスタート。この日冬型の気圧配置で、12月上旬の寒さ、関東地方は初雪で、紅葉の上に雪がのっかって、秋と冬が入り混じった風景だ。風が冷たい。それでも最初から急登のため、上着を一枚脱いだ。
1000mあたりで雪がつもり、すっかり雪山になってしまった。急坂の岩峰で、木の根、岩にかじりつきながら、這い上がる。軍手がもうすでに、真っ黒ドロンドロン、ビシャビシャ。手が冷たくてついに脱いでしまった。四つん這い状態で四本足の動物と同じだな、と、自分でもおかしくなった。下山してきた人に反対側の登山道の様子を聞いてみた。「山頂直下はいやらしい、あとは・・・」という話にこれは下山道も何かあるな、チラっと不安になった。
山頂13時到着、明るく暖かい。今までが冷蔵庫の中という感じだったので、とてもうれしい。みんなの顔に笑顔がもどり、記念写真を撮ったり、展望を楽しみながら、昼食をとる。南側は両神山、北側はスーパー林道と雪のついた御荷鉾山がよく見える。
20分ぐらい休んで下山開始。いやらしい場所がすぐ現われた。細い尾根で冷たい北風が吹き抜けていく。寒くてガタガタ震えあがる。ぐずぐずしてられない、早くこの場を去りたいと思っても、切れ落ちて、前に進めない。ロープがぶら下がっている。釜ノ沢の時のように、「犬」になりたいよ・・・と言って、カラビナ、シュリンゲを出したが、結びつけるザイルがない。リーダーが先に下りて行き、ロープを持ちながら、一つひとつ丁寧に教えてくださった。シュリンゲ2本を木の根元にしばりつけてもらい、下りていった。実際に行動してみると、わずかに手がかりになるものが見つかった。その後も、さらに、ロープが、続き、つかめるものはなんでもつかんだ。左手がしびれてしまった。手がしびれるなんて、初めてだ。後頭部の血管がピクっと動き、めまいが起こりそうになった。春になると、きれいに花をつけるであろうつつじの木もあった。ごめん、それもつかみました。
ツツジの茂みの間をつかみながら、やっと下りてきた。精神がクタクタに疲れた。二日前の南天山の時の筋肉痛がいつの間にか、治っていた。
助けてくださったみなさん、ありがとうございました。この笠丸山は春になると、ヒカゲつつじが咲くという、見たいです。(hama記)