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   またきてくんま〜
          秩父の山



           山行実施日;2009.10.31-11.01


 南天山は我が家から、約50q、車で約1時間30分である。甲武信岳を源流とした荒川に沿って140号バイパスを走り、旧荒川村を過ぎ、さらに中津川に沿って旧大滝村へと進む。
この中津川に沿った「中津渓谷」は観光バスがどんどんと来るような有名な観光地ではないが、澄んだ水の流れとまわりの山々が春や秋には美しい景観を作り出し、限界集落に近いといわれ普段は静かな大滝もカメラを持った人たちで、賑わう。今回も「わー!」と何度も歓声が上がるほど、綺麗に山々が染まっていた。
雁坂トンネル開通と同時に大滝方面への道路もすっかり整備され、以前はよく土砂崩れで交通止めとなったが、トンネルが多いが楽に大滝に行けるようになった。そんな自然美あふれる場所だが、途中に巨大なコンクリートの塊が現れる。「滝沢ダム」である。総工費約1700億円、建設期間5年(計画から30年)を費やし湖底には112戸の民家が沈んでいる。しかし完成して3年を経ても地すべりがひどくまだダムの機能が果たされていない。そしてその修理だけで約80億円が費やされているという。まだ修理が終わっていないので、おそらく10億円にもなると予想されている。私は滝沢ダムをみるたびに「八ッ場ダム」のことを思ってしまう。
 南天山は「鎌倉沢」に沿って幾つかの朽ちた小さな丸木橋を渡るスリル満点の山。橋の数を数えた人がいて13もあったとか。渡る度に「怖い!」といってあげる悲鳴が山々にこだまし、なんともユーモラスで思わずみんなの笑みがほころぶ。
頂上からは両神山がすぐ目の前に見渡せた。翌日の「釜ノ沢5峰」は岩や鎖の多い山で、私としては事故にあったら大変と用心してロープなど用意したが、さすが、大宮労山の仲間たち、私の心配は無用であった。秩父は山のほかにも温泉あり、札所あり、祭りありです。また来てくんな!。 (Hi.O記)