赤雪山から千人ケ岳
沢コースの入口の看板に『倒木が多く途中で道が不明になり危険』と手書きで書かれてある。どうしよう?少し先を見ると倒 木はあるが、どうにか歩けそうと判断して進む。やはり結構な倒木である。倒木の上を跨いだり、下をくぐったりしてどんどん進む。
小さな滝をふたつ過ぎたころから、やはり道があやふやになってくる。踏み跡を頼りに進む。途中までは沢の右側を進み、その後左側になるはずが折り重なるの倒木で登山道が見えなくなる。急な斜面を何度か巻きながら進む。やはり尾根道を選んだほうが良かったと後悔する。しかし、登りは1時間と短いし、上を見上げると明るい尾根が見えている。地図とコンパスで何度か確認しながら、急斜面をトラバースし、どうにか尾根道に出ることができた。
落ち葉とふかふかの土の急斜面を登るのに体力を半分以上消耗してしまった。尾根の上から下を見ると、結構な急斜面である。へとへとになりながら赤雪山の頂上にたどり着く。1時間20分かかり、残念ながら彼とは会えずじまい。
赤雪山の頂上あずまやでアミノ酸を摂り、息を整える。ここからは千人ヶ岳への道がしっかりと付いている。なんて歩きやすいんだろう。登山道を歩けるありがたさをつくづく感じる。何度か小さなピークを越え、上り下りを終え、千人ヶ岳直下にたどり着く。ここまでは他の登山者とは会わず、静かな山道である。2,3組の登山者がお昼を終えて下山する支度をしている。私もここでお昼にする。温かい紅茶を飲んで、どうにか元気を取り戻して千人が岳の頂上へ。霞で眺望はあまりよくないし、下山後のバス時間が気になり、そそくさと下山を始める。
熊の分岐でエスケープルートを選ぶ。こちらはやはり沢コースであるが、幸いにも倒木は見られず、沢のせせらぎを聞きながら、さくさく下る。